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Xのスパム判定の基準は「回数」ではなく「型」で書かれている——日本語版ポリシー(2025年4月)を逐条で読み、ロック・制限・凍結など主な4つの措置と、複数アカウント運用者が先に見る4項目

2026-09-29 · 読了目安 5 分 · 執筆 Marcus Lin · NoobClaw 公式ブログ
要点まとめ
  • Xの日本語版スパムポリシー(2025年4月版)は判定基準を「型」で書いています。複数アカウントで同一・類似コンテンツをポストする、同じポストに複数アカウントで反応する、コピーパスタ、無関係なハッシュタグを過剰に付ける、リンクのみの投稿を大半にする、投稿と削除の繰り返し。「1日◯回」という閾値はなく、量は「大量」「過剰」「頻繁」という言葉でしか書かれていません。
  • 判定後の措置は「一覧」で、違反の重大さと過去の違反歴で選ばれます(段階的に進むとは書かれておらず、重大な違反は最初から凍結)。主なものはスパム防止策(ロックし電話番号やパズルを要求)、リーチの制限(検索・トレンド・おすすめから除外、作者のプロフィールにだけ表示)、機能への一時的なアクセス喪失、凍結。複数アカウントの使用が主な違反なら1つを残し、残りは凍結です。
  • Xが情報流通プラットフォーム対処法に基づいて公表した数字では、2025年4月〜2026年3月に「真正性」を理由に停止した日本のアカウント5,321,832件のうち5,292,769件(自算99.5%)が人の関与なしの自動判定、停止への異議申し立て2,025,622件のうち認容は41,796件(自算約2.1%)でした。
  • 複数アカウントを運用しているなら、条文で先に見るのは4項目。アカウントをまたぐ同一内容(翻訳だけが明文の例外)、同じ投稿への複数アカウントでの反応、API以外の自動化、そして技術上限(1日2,400ポスト・フォロー400)を「安全圏」と読まないこと。

「x スパム判定 基準」で検索すると「24時間で1,000いいね」「ハッシュタグは3つまで」といった数字が並びます。9月29日に日本語版の公式ポリシーを読むと、回数の閾値は一つもありません。あるのは行為の「型」、措置の一覧、技術上限の三つです。

Xのスパム判定の基準は、公式ポリシーに何と書かれているか(2025年4月版)

本体は「プラットフォームの操作およびスパムに関するポリシー」(2025年4月版)。禁止は二つの見出しにまとまっています。偽アカウント(「許可されていない自動化」「複数のアカウントおよび共謀」など)と偽装行為(「コンテンツスパム」「エンゲージメントスパム」)です。前者は「同一または実質的に類似のコンテンツとやりとりする複数のアカウント」、「クロスポストなどにより、実質的に類似または同一のコンテンツをポストする複数のアカウント」を禁じ、例外は「他の言語に翻訳された同一コンテンツについては許可」だけ。同じ項目には「重複しない異なる目的で最大10個のアカウント」という上限も。後者の例は、コピーパスタ、無関係なハッシュタグを「過剰に」含める、ポストの「ほとんどを占めるほど頻繁に」リンクのみ、投稿と削除の繰り返し、「短期間に多数の」無関係なアカウントのフォロー。

型の多くは「大量」「過剰」「頻繁」という量の言葉で定義されており、数字がないだけで量が無関係なわけではありません。

判定されるとどうなるのか——ロック、リーチ制限、機能喪失、凍結(段階ではなく一覧)

措置は「その違反の重大さや違反者の過去の違反歴によって決まります」とある一覧で、段階的に進むとは書かれておらず、重大な違反は最初から凍結です。「スパム防止策」は「アカウントをロックし、追加情報(電話番号など)の提供またはパズルのクリアを求める」もの。ロック中で異議申し立て(電話番号の認証など)が済んでいない間は、「フォロー、リポスト、いいねはカウントされなくなります」(強制的対応のページ)。

X スパム判定の基準:公式は回数を書いていない · Xがスパムと判定したときの4つの措置(ロック、リーチの制限、機能への一時的アクセス喪失、凍結)——段階ではなく一覧
図:4つの措置(段階ではなく一覧)。出典:Xヘルプセンター日本語版(2026年9月29日確認、自作図表)

同ページの「リーチの制限」は、検索・おすすめ・トレンド・通知から除外、「作者のプロフィールにだけ表示」、返信の順位を下げる、いいね・リポスト不可。凍結は、重大な違反なら「1回目の発見でアカウントを永久に凍結」、「複数のアカウントの使用が主な違反であれば、存続させるアカウントを1つ選択できる場合があります」。手順は別記事へ。

「誤判定が多い」と感じる理由を、Xの公表数字で見る

Xが情報流通プラットフォーム対処法で出した日本の遵守報告書(2025年4月〜2026年3月)では、「真正性」を理由に停止した日本のアカウント5,321,832件のうち、「自動化技術によるもので手動的人的レビューを含まない」停止が5,292,769件(自算99.5%)。停止への異議申し立て2,025,622件のうち認容は41,796件、約2.1%(自算)。

X スパム判定の基準:公式は回数を書いていない · Xが日本の法律に基づいて公表した停止件数と異議申し立ての認容件数(2025年4月〜2026年3月)
図:遵守報告書の数字。出典:X(2026年8月31日修正版、p.8・p.9)、比率は自算(自作図表)

「真正性」を理由とする停止の99.5%が自動、停止への申し立てが通るのは約2%。判定後に戻すより、判定される型を先に消すほうが割に合います。

ただしXが自ら検知した(プロアクティブ執行)停止への申し立ても認容は約2.1%(1,924,341件中39,706件、自算)で、全体と同水準。認容率は誤判定率そのものではありません。Hacker Newsのkyle-rb氏は2026年8月25日に「一週間前から自分の返信が誰にも見えない」と書いています。前節の「作者のプロフィールにだけ表示」と符合する描写ですが、本人の報告のみで、Xがどの措置を取ったかは確認できません。

複数アカウントを運用している人が、条文で先に見る4項目

  1. 同じ文面を複数アカウントで流していないか。新収益化プログラムでも自動投稿と転載は対象外。Hacker News(8月6日)には2年で12回同じ文面を投稿し収益を止められた例(転述、画像未確認)。
  2. 自分のアカウント同士で同じポストに反応していないか。「複数のアカウントおよび共謀」の項目。
  3. 自動化の通り道。日本語版の自動化ルールは2017年版(英語版は別記事)で、「API以外の方法で自動化を行う」と「一時的にロックされるか、永久凍結されることがあります」とあります。NoobClawのX自動投稿は、アカウントごとにペルソナに沿った別の文面を作り、1日上限と休む日を設け、ローカルブラウザで動かす(パスワードは預けない)、重複を避ける方向の設計です(規約適合を保証するものではありません)。ただし「API以外の自動化」の一文は条文のままなので、読んで決めてください。API投稿の料金は別記事に。
  4. 技術上限を安全圏と読まない。Xリミットは1日2,400ポスト(30分単位)、フォロー400件/日で、全端末とAPIの合算。400件は「仕様上のリミット」で、過剰なフォローは別に禁止。同じ携帯電話番号は最大10個に登録できますが、運用の根拠は「重複しない異なる目的」のほうです。

よくある質問

Xのスパム判定を確認する方法はありますか?

公式のチェッカーはありません。見えるのは制限ポストのラベル、ログイン時の認証案内、訪問者向けのプロフィール警告です。

スパム判定は何日で解除されますか?

公式に日数はありません。ロックは電話・メール・reCAPTCHAで自分で解除でき、制限の期間は「違反の内容により異なります」とだけあります。

複数アカウントで凍結されたら全部消えますか?

違反の中心が複数アカウントなら1つを残せる場合があります。凍結回避のための新規作成や再利用は、作成日にかかわらず凍結対象です。

参考資料

  1. プラットフォームの操作およびスパムに関するポリシー — X — 2026年9月29日確認 —help.x.com
  2. 違反に対する強制的対応の適用レベルと適用範囲 — X — 同日 — help.x.com
  3. ロックまたは制限されたアカウント — X — 同日 — help.x.com
  4. Xリミット — X — 同日 — help.x.com
  5. 自動化ルール(日本語版、2017年11月3日更新) — X — 同日 — help.x.com
  6. Japan IDPA Compliance Report — X — 2026年8月31日修正版 — transparency.x.com
  7. Hacker News 49438306 / 49196732 — 2026年8月25日 / 8月6日 — news.ycombinator.com